自費出版に関する注意点や選択肢を紹介

最終更新日 2024年4月30日 by byersp

作家になりたいという人は多いですが、実際にデビューできるケースは多くありません。
いくら執筆しても誰にも読んでもらえない期間が続き、たいていの場合は途中で諦めてしまいます。
出版するための方法としてメジャーなのは、コンクールなどに応募することです。
著名な作家のなかにも、新人向けのコンクールで賞を取った経験がある人はたくさんあります。
そこから花を咲かせることは簡単ではありませんが、優勝したご褒美として該当作品の出版を約束しているケースも多いです。
そのため、少なくとも一冊は出せると見込んで、必死に応募し続けるケースがよくあります。

出版社に直接持ち込む

さらに、もう一つの方法として出版社に直接持ち込むという手段もあるのです。
こちらは担当者にチェックしてもらい、光るものがあると感じたらチャンスが生まれます。
すぐに出版とはなりませんが、それに向けてレールを引いてもらえることも珍しくありません。
ただし、どちらの方法も簡単ではなく、最終的に頓挫してしまいがちなのは前述のとおりです。
しかし、そのような状況でも他人に読んでもらえる機会を得られます。
それは出版社を頼らずに、自費出版という方法を選択した場合です。

自費出版とは

これはその名のとおり、出版に必要な費用を自分で用意しなければなりません。
確実に出版できますが、収益を得ることは難しくなっています。
あくまでも、他人に読んでもらいたい場合に選択するのが一般的です。
また、一口に自費出版といっても複数の方法があります。
印刷所を探すところから始まり、置いてもらえる書店の確保などもすべて自分で担当するケースも少なくありません。
これは非常に手間がかかるので、たとえ本を書き上げても途中で断念することが多々あります。
そのような事情があるため、サポートする業者を利用する方法を選択する人も増えてきました。
こちらを使えばスタッフから受けた指示どおりに動くだけで済みます。
基本的には、原稿を渡して待っているだけで書店に並ぶという手軽さです。

本の執筆だけに専念できる

本の執筆だけに専念できることが大きなメリットとなっています。
もちろん、依頼料が必要であり、それとは別にさまざまな料金を請求されるのが一般的です。
後者の方法を選択すれば、費用さえ用意できるなら自費出版は難しくありません。
また、費用の課題に関しても、近年になってクリアできる方法が広まってきました。
それはインターネットを利用して出版するというものです。
ポータルサイトに登録することで、所定の手続きに従って自分の書籍を販売できるようになります。
登録料を請求されますが、紙媒体で出すことに比べると、かなりのコストダウンを実現できるでしょう。
ただし、継続的に費用が発生するケースもあるので注意しなければなりません。
登録し続けている限り、定期的に管理料などを求めてくるところも多いです。
これがとても高く設定されていれば、わずか3ヶ月も販売を続けられないような事態になりかねません。

販売期間が短くなることは大きなデメリット

イニシャルコストが少ないうえで手間を省けることは魅力ですが、販売期間が短くなることは大きなデメリットです。
本が売れていればそのお金でまかなえるでしょう。
そうでないなら早期の撤退が必要であり、まさに弱肉強食の風潮が強いです。
したがって、オンラインでの自費出版は、実力に自信があるときに限定するのが基本です。
売れゆきが好調なら、出版社に目を付けられることも珍しくありません。
そうなれば、自費ではない出版のチャンスにも恵まれることもあるでしょう。
実際、そのような形でデビューした作家も多く見受けられます。
なお、完全に無料で著作物を投稿できて、読者も無料で読めるサイトも存在します。
これらは費用の支払いがないので、自費出版とは呼ばないことが一般的です。
ただし、読者を多く得られるので、人気が高まってネット上で噂になるようなケースもあります。
こちらに関しても、企業からの出版に結びつき、アニメ化にまで至った作品がいくつも存在します。

自分にとって最も利便性の高いものを選択すること

このように、オンラインで行うパターンに関しても、さまざまな方法があるというわけです。
自分にとって最も利便性の高いものを選択しましょう。
もちろん、複数の作品を持っている状況などでは、複数の方法で自費出版しても構いません。
一方、同じ作品を複数の方法で出版することは避けたほうが良い場合もあるのです。
サポートを依頼した先が、独占的に公開することを条件にしているケースもあり、利権を侵害してしまうケースも見受けられます。
そのような場合、途中で取りやめたり違約金を支払ったりする事態になりかねません。
そうなることを防ぎたいなら、事前に規約をしっかり確認しておくことが必須といえます。

まとめ

費用の面にばかり気を取られがちですが、他にも重要な条項はたくさん存在するので要注意です。
自費で本を出す以上、ミスは自分に返ってくることを理解しておきましょう。
出版社に守られている作家とは立場が大きく異なります。