パッケージデザイン作成のポイントとは?朋和産業さんに学ぶ

最終更新日 2024年4月30日 by byersp

新商品の売上を伸ばすためには、商品自体の性能や品質だけでなく、パッケージのデザインも非常に重要です。
パッケージは、商品の第一印象を決定する重要な要素となりますが、いざデザインを作成すると言っても何から手を付けたら良いのか分からないという担当者の方も少なくないでしょう。
そこで、ここでは商品パッケージのデザインを作成する際に押さえておきたいポイントについて朋和産業さんの事例を交えてご紹介していきます。

商品のコンセプトやターゲットを明確にしておく

良いパッケージを作成するために、まず押さえておきたいのが商品のコンセプトやターゲットを明確にしておくことです。
商品のコンセプトとは、誰がどのように使い、使用者にどのようなメリットをもたらすのかをまとめた内容となりますが、コンセプトがはっきりとしていれば、ユーザーに何を伝えたいのかが明確になるでしょう。
また、ターゲットとなるユーザー層を明確にしておくことも重要です。
例えば、若者向けの商品と高齢者向けの商品とでは、当然ながらデザインの方向性が異なります。
そのため、商品のターゲットとなる年齢や性別を明確にするとともに、ライフスタイルや趣味嗜好についてもしっかりと想定しておくと良いでしょう。

商品の特徴やイメージを誤解なく表現する

次に押さえておきたいポイントは、商品の特徴やイメージを誤解なく表現することです。
どれだけオシャレな表現に仕上がったとしても、ユーザーがどのような商品なのか分からなかったり、競合他社の商品と間違って購入したりしてしまっては、商品や企業に対する信頼は低下してしまうでしょう。
そのため、上記で明確にしたコンセプトを表現する際は、商品の特徴やイメージに最適な商品名やキャッチコピー、テーマカラーを考えることが重要です。
なお、キャッチコピーを考える際は誇大広告にならないように注意する必要があります。
例えば、客観的な根拠がないにもかかわらす、最大・最高・ベスト・最新・ナンバーワン・日本初・絶対・確実・100%・安心・安全といったワードを使用することは、景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)違反となります。
客観的な根拠がない表示をしてしまうことは、景品表示法違反になるだけでなく、ユーザーの信頼感を損なうことにもつながってしまうので十分に注意しましょう。
加えて、キャッチコピーだけでなく、成分表や説明文などの情報が法律に違反していないか確認することも大切です。
商品パッケージに記載される内容は、景品表示法だけでなく食品表示法や薬機法などの法律によって規制されているので、不明な点がある場合は必ず消費者庁に問い合わせて問題がないかチェックしておきましょう。

価格帯にあったクオリティで表現する

加えて、価格帯にあったクオリティで表現することも大切です。
例えば、高級な商品にもかかわらず、チープなイメージを与えてしまう見た目では商品のイメージを損ねてしまいます。
逆に、安価な商品にもかかわらず、高級感がある見た目ではターゲットとなるユーザーにアピールすることはできません。
そのため、商品の価格帯に最適な見た目となるように工夫することが重要です。
さらに、使用する素材にもこだわりましょう。
商品の印象は、グラフィック的なデザインだけでなく、素材の見た目や実際に手に取った際の質感や重量感などにも左右されます。
また、当然ながら商品のサイズや重量などに最適な材質を選択しないと、商品の質を
商品の大きさや重量等に合わせた材質を選ばなければ、商品の品質を保つことができなくなるので、どのような素材を採用するのかも十分に検討することが大切です。
加えて、印刷色に問題がないかチェックすることも大切です。
データ上の色味と実際に印刷した際の色味が異なるケースは珍しくないので、印刷色に問題がないか必ずチェックすることが重要で、納期に余裕があるのであれば必ずサンプルを取り寄せて確認しましょう。

競合他社の商品との差別化を図る

また、競合他社の商品との差別化を図ることも大切です。
競合他社に打ち勝つには、他社商品よりも目立つ必要がありますが、他社商品との差別化が図れていれば近くに陳列されていても目立つことができ、ユーザーに手に取ってもらえる可能性が高まります。
したがって、可能な限り販路として検討している実際の売り場に足を運んで、他社商品について調査することが重要です。
加えて、パッケージデザインを作成する際は、単に見た目だけに注力すればよいわけではなく、ユーザーが手に取るときのことを考える必要があります。
実際の売り場でユーザーが手に取るときの利便性を考慮して、手に取りやすい形状やサイズにすることが大切ですし、購入後の持ち帰りやすさや開封しやすさについても、しっかりと考えておきましょう。

まとめ

また、実際の売り場の状況を想定しておくことも大切です。
商品棚に陳列されるのか、平置きなのか吊り下げなのかによって、ユーザーからの見え方は異なるので、実際の売り場で陳列された際にユーザーに伝えたい情報がしっかりと見える状態になるのかを十分に検討しましょう。